この記事で分かること
・法人対面営業とは
・法人対面営業のコツは顧客に自分を知ってもらう事
・法人対面営業に大切な心構え
記事を読んだらとって欲しいアクション
・自社商品のニーズがないお客様に時間を掛けてしまっていないかリストの整理をする
・ご自身の準備が足りているか見直す
法人対面営業とは何か?

まずは法人対面営業の定義と目的から確認します。
法人対面営業とは顧客を直接訪問して、自社の提供する有形および無形の商材を購入してもらえるように働きかけて、成果をあげる活動全般の事です。
営業に関するあらゆる活動が含まれますし、何度も訪問しながらクロージングまでもっていく必要があります。
そのため、訪問する目的も毎度異なります。
はじめは何か困っている事がないか?これから新しく始めたい要望はないか?といった、顧客の直接的または潜在的なニーズをヒアリングする所からはじまります。
これはやはり電話やメールでというよりは、相手の反応を探りながらニーズを探す対面が向いているでしょう。
そうしたヒアリング結果を元に、自社の商材によって顧客のニーズを満たせる提案を行うステップに進む場合も、やはり相手の反応をうかがいながら、どういう点に最も興味を示すかなどを探ります。
そして、顧客の要望にマッチした提案を盛り込んだプレゼンを行うプロセスも、法人対面営業活動に含まれます。
もし顧客が首を縦に振らなければ、ヒアリングから提案、プレゼンという流れを繰り返し、顧客が満足してはじめて契約という実際の成果までもっていけます。
その際に契約書を持参して説明し、サインや印鑑をもらって回収するのも法人対面営業の範囲です。
プロセスの中で社内の組織変更があれば、新しい担当者を紹介するため、または何か不備があった場合にはお詫びに行くなど、その他の目的もあるでしょう。
営業担当者によっては、季節のあいさつをしたり、何か顧客の役に立ちそうな情報を持って訪問する事も含めるかもしれませんが、お互いに時間を使う事ですから、目的のない訪問は賛否が分かれるところです。
法人対面営業のコツとは?

法人対面営業は2つに分類されます。それは、アポイントを取って訪問するスタイルと飛び込み営業と呼ばれるスタイルです。
それぞれ方法論は異なりますが、どちらにも共通する1つのコツは、顧客に好印象を与え、営業としての自分を知ってもらって信頼を得る事で、話を聞いてもらえる土台を作る事です。
特に飛び込み営業の場合は、アポイントもなく突然訪問して、初対面の相手に営業の話を切り出さなくてはいけません。
先方は突然の来訪に何の心の準備もできていない前提があります。あなたの営業活動に興味があるかないかすら分からない状態です。
当然ですが、圧倒的な割合で断られるので精神的にも辛いでしょうが、興味のない話を聞かされる大多数の人にとっても、忙しい状況にも関わらず、手を止めて応対するのは気の毒な話です。
そう考えれば、飛び込み営業は誰も得をしないのでは?と結論づけたくなりますが、そう単純でもありません。
人間の心理として「熟知性の原則」という言葉もあるようですが、相手の気持ちを知れば知るほど好意を持つようになるそうです。
法人対面営業のコツは、話を聞いてもらえる土台を作る事と説明しました。これを飛び込み営業にも当てはめれば、たとえば少しでも雑談までできれば、また次回訪問した時に「先日はどうも」と会話の糸口はつかめそうです。
そして、あなた自身の話をしていく事で相手にあなたの内面を知ってもらい、それが少しずつでも好感につながれば、話を聞いてもらえるようになるかもしれません。
言うまでもないことですが、最低限の身なりも整えましょう。清潔感のない営業ははじめから信用される事はありません。
日本の営業のスタイルには、とにかく訪問数の増加を最重要視する傾向が依然として残っているようです。
訪問回数が多ければ多いほど仲良くなれるという考え方です。
短い時間でもいいから訪問回数を増やす事が重要とされ、とにかく足しげく通う事が求められます。
しかし、たとえ仲良くなれたとしても、それはあくまでも手段であって訪問営業の目的ではありません。
この点を理解せずに、先方のニーズなど何も知らないまま売りたい商材をただゴリ押ししても、成果につながるはずはありません。
相手の立場になって、困っている事を解決するメリットを提供できなければ、訪問営業の目的は決して果たせません。
仲良くなったベジタリアンの人にお肉を売ろうとしても買ってもらえるわけがないのです。
そこで、訪問営業のコツによって得られた顧客との土台に立ち、顧客の現状をヒアリングし、話の中で得られた情報を元に提案を行い、成果に結びつける流れを作る必要があります。
成果につなげる法人対面営業の大切な心構えは3つの準備

顧客とのアポイントを数多く取り、飛び込み営業によっても話を聞いてもらえる土台ができたら、いよいよ購入につながる営業を開始します。成果につなげるための大切な心構えは3つあるので、順に説明していきます。いずれも訪問前にしておくべき準備です。
大切な3つの準備
・可能な限り顧客の情報収集を行う準備
・前フリで面談前に雰囲気作りをする準備
・相手に知ってもらうための準備
可能な限り顧客の情報収集をする(相手を知る)
1つ目は、可能な限り顧客の情報収集を行う事です。
戦でも相手を知らなければ負けるという格言がたくさんあるほどですから、ビジネスという戦いでも同じ事が通用します。
顧客の会社概要から企業理念にはじまり、年間売り上げ高や従業員数など公表されている数字に関する情報や最近の新製品やトレンドの事まで、営業側が熟知していれば面談はスムースに進むでしょう。
調べればわかる事をせっかくの限られた面談の中で聞いてしまう事は、お互いにとってただの時間の無駄です。
顧客も「ここまで調べてきてくれているのか」と思えばこそ熱意も感じ、営業への信頼につながります。
前フリで面談前に雰囲気作りをする
2つ目は、訪問当日をぶっつけ本番にせずに、その日までに深い話ができるように雰囲気を作っておく事です。
訪問日までの期間に電話やメールで、顧客の現状の再確認を行ってもよいでしょう。
当日持っていく資料があれば、事前にドラフトを送っておくのもいいかもしれません。可能であれば訪問当日の会議のアジェンダまでラフにでも決められれば、当日の面談の時間まで想像できます。
顧客からすれば、当日にどういう話になるかという訪問目的を事前に知る事ができるので、心の準備も可能です。
相手に知ってもらうための準備を徹底する
3つ目は、当日に相手に説明するための商材関連資料や自社の事を紹介するブローシャやパンフレットなど、相手のために持参するものを準備します。
当日に何を伝えるかという項目を明確にして順番に整理し、それぞれに確実な信頼を得られるような準備が必要です。
いきなり購入をゴリ押しするようなプレゼン資料ではなく、顧客の現状を可視化して問題点を共有できるような資料にすべきです。
お互いが同じ問題を解決するパートナーであるかのような雰囲気を作る事が先決です。
顧客ニーズのひっ迫さによって、成果に結びつけるまでの段階を整えます。
早い方がいいのか、じっくりと時間をかけて確実に進める方がいいのかを見極めながら、その都度説得力のある資料を作成します。
顧客がしてくるであろう質問に即答できるよう、問答を想定し必要になるかもしれない資料も準備しておけば成果は万全です。