この記事で分かる事
・売れる営業と売れない営業の最も大きな違い
・その違いに気が付けない勘違いとは
・売れる営業マンになる具体的な方法について
・プラスアルファの提案の重要さ
記事を読んだらとって欲しいアクション
・営業活動で普段意識していることを整理している
・お客様の潜在的な需要の発掘を行う型を作る努力をする
営業マンの売れる理由と売れない理由

世の中には売れる営業マンと売れない営業マンがいます。他の追随を許さないほど圧倒的なセールスをあげる優秀な営業マンと、常に上司の強い叱咤を受け続けている売れない営業とでは、その成績には雲泥の差があります。
実は、これほどまでの差がつく理由は一つしかありません。
営業活動において、しっかりと頭を使って考えるか、数を打てば当たるの精神のみで取り組むかの違いです。
より具体的に言えば、顧客の話を聞くか、自分がしゃべるかという違いに集約されます。
もし自分が営業担当者からそれほどほしくないものの購入を強要されたとしたら、不快に感じるだけで絶対に購入しないでしょう。
仮に話術が巧みで、立て板に水のようなトークで迫られても、ほしいと思わない物は買いませんし、その思いが強ければ強いほどうさん臭く感じるのではないでしょうか?
実際にその通りで、売れない営業マンの理由として、話術の巧みさに関係はありません。
一見、話し上手な人が営業に向いていると思われがちですが、それは誤解です。売れない営業ほど、自社の紹介や商材の説明を、顧客の空気を読まずに一方的に伝えようとしてしまいがちです。
真面目な人ほど、自分がしゃべってはいけない状況でしゃべってしまい、逆効果に陥ります。
どれだけ一生懸命に仕様の話や材質などの細かい話をされても、顧客の立場では聞きたくない話を延々聞かされているという事実は変わりません。
もちろん、他にも売れない理由はあるでしょう。
説明がまわりくどくてわかりづらい、顧客の質問への回答が要領を得ない、売りたい気持ちが先走っている、専門用語ばかり得意げにしゃべってしまう、自信のなさが表れていて頼りない、清潔感がない、断ってもしつこい、考えられるだけでもこれだけ出て来ます。
しかし、共通しているのは、自分の都合ばかりで相手の立場や気持ちに全く寄り添っていない、という一点に集約されます。
相手の立場や気持ちを知るには、相手の話を聞かなければできません。
売れない理由に気が付けない勘違い

ビジネスとは言え、人間同士のコミュニケーションです。
顧客も営業担当者を罵倒したり苦言を呈したりする事もあるかもしれませんが、基本的には良好なコミュニケーションを保とうとするでしょう。
売れない営業マンに一方的にしゃべり続けられても、おおかたの人は「来てくれてありがとう」「参考になったよ」などの言葉でねぎらってくれさえするかもしれません。
しかし、売れない営業マンほどそういう顧客の建前に気付く事もできず、言葉だけをうのみにして「いい提案ができた」と満足してしまうものです。
その結果は推して図るべしで、結果的に商材は売れない上、いっこうに自分の敗因分析も改善もできずに売れない営業マンのままに甘んじてしまう傾向があります。
毎回、同じ失敗を繰り返してしまうのです。
売れる営業になる対策とは?

売れる営業の理由は、顧客の話をよく聞ける事にありました。
では、具体的にどのように行動すればよいかと言えば、相手が話しやすい雰囲気を作る事と思考を停止せずに考え続けるという2つのポイントに気を付けましょう。
顧客の現在の事情や困っている問題などを聞き出す事がヒアリングの目的です。自分は一切話さなくてもよく、とにかく相手からできるだけ多くの有用な情報を引き出す努力をしましょう。
たとえこちらから申し込んでセッティングしてもらったミーティングであっても、あなたのアポイントを受け入れた理由があるはずです。
そこで、面談の機会への謝辞を述べた後、単刀直入にアポイントを了承してもらった理由から聞き始めてもいいかもしれません。
そこから直近で悩んでいる問題点の話をしてもらえれば最高の展開ですが、「話だけ聞いてみようかと思いまして」という返しであれば、問題点にたどり着けるように、こちらから質問を投げかけましょう。
YesかNoの回答になる質問ではなく、できるだけ相手に話してもらえるようなオープンクエスチョンを意識しましょう。
自分が話している時間よりも、相手の時間の方が何倍も長いやり取りが理想です。
そのためには、訪問するまでに徹底的に顧客情報を精査し、効果的な質問を用意していく事前準備がとても大切です。
相手が悩んでいる問題を引き出すヒントは会話の中にあるものです。
それに気が付いた時を逃さずに、そうではないかと予想して準備してきた質問をぶつける事で、その問題を俎上にのせられるかもしれません。
また、相槌も思っている以上に重要で、相手が話しやすい雰囲気を作るのに欠かせません。
相槌とともに相手の名前を呼んだり、相手が話している間はメモの手を止めて目を見て聞いたり、分かりますという共感を示すなど、しっかりと会話をしている空気感は、この営業は自社の問題を一緒に考えてくれているという信頼感につながります。
そうしてしっかりと顧客の話を聞きながら、常に頭をフル回転させて思考を止めてはいけません。
会話の中で見つかったヒントを見逃さずに、準備してきた情報と照合する過程で悩みを顕在化させられれば、ここでようやくその後の商材を提案する理由につなげられます。
潜在的な需要の発掘

さらに、調べた顧客情報から予測を立て、顧客自身ですら気が付いてない潜在的な問題を見つける事ができればより信頼されるでしょう。
将来に起こり得るかもしれない問題提起でも構いませんし、他社の情報提供を行う中で、顧客が自ら気付く事もあるかもしれません。
もし、そうした販売する商材や業界のプロとしてのプラスアルファの提案が信頼されれば、あなたは単なる商材を売りつけようとしている営業から、一緒に悩みを解決してくれるコンサル、もしくは仲間という位置づけで置いてもらえるでしょう。