多くの営業マンが「1番になる!」とSNSなどで目標を発信していることがあります。
その心意気や良し、です。
しかし「営業で1番になる」は、突き詰めていくと問題点がいろいろと出てきます。
目標設定の考え方を見直したほうがいいかもしれません。
●この記事で分かること●
・目標の立て方
・目標の見つからなかった時の対処法
営業で1番になるには?

「営業で1番をとる」一見するとわかりやすい目標のような感じがします。
でも具体的に「何で1番になれば」営業で1番をとったと言い切れるのでしょう?
意外とこの質問に対して答えられない営業マンは多いのではありませんか?

受注件数が1番ということもあれば、売上金額が1番もあるでしょう。
テレアポの件数1番もあるでしょうし、社内評価で1番をとるというアプローチもあります。
営業で1番になる目標を立てるのであれば、「何をどうしたいのか?」というテーマに対する明確な答えを準備したほうがいいです。
これを決めておかないと漠然とした話しになって、1番になるために具体的に何をすればいいのかがわからなくなってしまいます。
1番になりたい理由とは?

営業マンで何となく「1番になる!」という目標を立てる人がいます。
しかしなぜ1番にならなければならないのか、これがはっきりしていないとモチベーションがなかなか上がってきません。
おそらく営業で1番になると漠然と目標にしている人の中には、「営業で1番になれば何かが起きる」と思っている方も多いかもしれません。
しかし営業で1番になったから、その後に自然と幸せなバラ色の人生が待っているわけではないです。
営業を頑張って、出世しました。これだけ見るといい話のような気がするでしょう。
夢も希望もない話になってしまいますが、出世して管理職になったところ、営業マンのころと比較して収入が下がってしまう事例は結構あります。
これは営業を一生懸命やって、残業代をたくさんもらっていたのに、役職手当に変わって収入がダウンしてしまうからです。
目標値と目的を持つことの重要性

きちんとした目標を持つことが、営業へのモチベーションにつながっていきます。
そのためには目標値と目的を明確にすることが大事です。
目標値とは売り上げでナンバーワンになるとか、契約数部署内1番になるといった具体的な数値を伴う目標のことです。
目的は例えば将来起業する、会社の役員になるといった、今頑張るべき理由についてです。
年初に目標を立てても、結局努力が長続きしない人も少なからず見られます。
このような人を見てみると、目標値と目的どちらかだけだったりする場合が多いです。
目標値と目的をしっかり持たないと、どうしても年間通じて頑張り続けるのは難しくなります。
適切な営業目標を立てよう

営業目標を立てるにあたって、適度なレベルのものにすることが大事です。
営業の目標は高すぎても低すぎても、成果を生むのが困難になるといわれています。
あまりに高すぎると、最初のうちはがんばろうと思っても現実を知り、「これは無理だ」と心が折れてしまいます。
逆に低すぎてもだめです。
簡単に目標に到達できると思ってしまうと、なかなか仕事に身が入りません。
手が届くかどうか、という微妙な目標設定にすれば、頑張ってやろうという気持ちになります。
現状では目標達成するのは困難でも、自分の努力や営業のやり方の改善次第では達成できるようなものにするといいでしょう。
もう一つ、適切な営業目標を立てるためのポイントとして、細分化することも大事です。
いきなり大きな目標を立ててしまうと、目的地があまりに遠いので今何をすればいいかがわからなくなってしまいます。
そこでまずは大きな目標を立てて、そこに到達するための小さな目標を考えていきましょう。
例えばゴルフでいきなりカップを目指すといっても、どこにショットすればいいかわかりません。
パー5のコースであれば、最初のショットをどこに落として、2打目はどこ…といったように打席ごとにどこにボールを運ぶか考えるでしょう。
それと同じことです。ゴールに達するには今何をすべきかを考えてみましょう。
そのためには結果目標と行動目標に分けて、設定するのがおすすめです。例えば年間契約数をいくつと設定したとします。
しかしこれだけでは、現時点で何をどうすればいいかわからなくなってしまいます。
そこで、そのステップとしての小さな目標として、いくつか設定しましょう。
具体的には「新規訪問数を月間いくつにする」といった感じです。
少し頑張れば達成できそうな目先の目標を立てましょう。
場合によっては、小さな目標をクリアできないこともあるかもしれません。
その場合、どこに問題があったか検証しましょう。
小さな目標が達成できないと、おのずと最終的な大きな目標への影響も出てきます。
このままで大きな目標を達成できるのか、軌道修正が必要かの分析も進めましょう。
目標が見つからないときは

人によっては目標を立てようと思っても、パッと頭に浮かばないという人もいるでしょう。
確かに簡単に目標が出てこないケースもあるでしょう。
その場合、目標はとりあえず立てないという選択肢もあります。
そしてとりあえず目の前の仕事を全力でやってみましょう。
見切り発車かもしれませんが、実際にやり始めることで自分のやりたいことなどが見つかるかもしれません。
営業をやっていく中で、いろいろな人とかかわりが持てます。
その結果、自分の視野が広がっていくでしょう。
どんな営業マンでも、自分がやらないといけない仕事がきっとあるはずです。
そのやるべき仕事に全力で取り組んでみましょう。
そうすれば、自分のやりたいことが見つかるでしょう。
また自分のやるべき仕事への理由も見つかるはずです。
目標が見つからなくて焦ったときには、目の前の仕事に没頭しましょう。
ただいくら目の前の仕事を頑張っても、なかなか目標が見つからない人もいるのもまた事実です。
そのような人は、自分と対話する時間をとってみましょう。
目の前の仕事でいっぱいいっぱいになっていると、なかなか自分の現状を冷静かつ客観的に見られません。
この状態だと、自分のやるべきことや足りないことが何かがわかりません。
仕事をバリバリ進めることも大事ですが、一方で自分の現状を見つめる習慣もつけましょう。
そうすれば、営業の中で自分がどういう役割を担えばいいかなど俯瞰して分析できます。
特に「今年は自分を変えたい」という目標を持っている人は注意が必要です。
これは逆に言えば、何も変わっていないことになります。
変えたいと思っているのであれば、考えや行動を変える努力をしましょう。
その根本になるのは心です。気持ちを入れ替えてみると、適切な目標が見えてくるかもしれません。
まとめ

営業で結果を出すには、漠然と日々の仕事をこなしていくのではなく明確な目標を立てることが大事です。
目標を立てるにあたって、数字など具体的な目標値を立てること、今頑張ることで将来どうなりたいかという目的を明確にしましょう。
もしかすると目標を立てないといけないと思っても、なかなか具体的なイメージがわかないという人もいるでしょう。
その場合には、とりあえず今の仕事を一生懸命やってみることです。その結果、自分のやりたいことが見つかるかもしれません。